ズカラカズにできること(数量算出の仕組み)

今日はソフトを立ち上げません。考え方についての解説です。
実際の使用に当たっては、全員が考え方をわかっている必要は、まったくありません。逆に考え方がわからなくても計算できてしまうところがズカラカズのすごいところ。
ただ、初期設定の段階では考え方をわかっていることが必要です。初期設定は発売元に委託することもできますが、初期設定を自ら行う場合は、頑張って理解してください。

ズカラカズ(図から数)は、平面図と、それを補足する最低限のデータから、垂直面や水平面の面積や長さ等を導き出し、それらに単位面積当たりあるいは単位長さ当たりの材料数量や作業手間等を乗じて材料や加工費などの直接経費を算出し、直接経費にかけ率を乗じて間接経費を算出します。

それでは事例を挙げながら詳細にみていきましょう。

 

事例:フローリング部材の数量・金額

例えば、1坪(3.3m2)あたり20,000円のフローリングを3,640mm x 5,460mm の部屋に貼るとします。

 

部材マスタの設定

ズカラカズでは、初期設定として、部材マスタに次のとおりフローリングを登録します。

No 項目 理由
K 見積価格 20000 取引単位当たりの金額。
ここでは1坪当たり20,000円なので
M 積算根拠 0 配置時の根拠に基づく。
図面入力で指定するため
N 入数 1 1坪単位での取引になるため
O 部材単位変換 2 平米に掛け率を掛ける
P 掛け率・係数 0.303 1÷3.3
Q 端数処理 3
S 単位 切り上げ

※「No.」は、部材マスタを Excel で開いた場合の列番号

問題は「P 掛け率・係数:0.303」です。面積にこの数字を乗じて必要数量(ここでは坪数)を出します。1坪は約3.3m2ですから、1m2あたりは約0.303坪になります(1÷3.3)。

 

図面の入力と数量・金額の算出

部屋の四隅をクリックすると、アプリケーションが面積を算出し、次のフローによって数量を算出します。

  1. O 部材単位変換が「2(平米に掛け率を掛ける)」なので、
    平米面積 (3.64 x 5.46) x P 掛け率・係数 0.303 = 6.0219432
  2. Q 端数処理が「3(切り上げ)」で、N 入数が「1」なので
    6.0219432 ÷ N 入数 1 = 6.0219432
    (切り上げ) 7
    7 x N 入数 1 = 7
  3. S 単位が「坪」なので、
    数量は「7坪」
  4. K 見積価格が「20000」なので、
    金額は 7 x 20000 = 「140,000円」

 

掛け率・係数の調整

さて、この計算結果を良く見てみると、おかしなことがあります。通常、1坪は 1,820mm 四方のことですから、3,640mm x 5,460mm は、6坪でなくてはならないところ、7坪と算出されています。また、厳密にいえば部屋のサイズ 3,640mm x 5,460mm は、壁芯から壁芯のサイズですから、内寸はこれよりもさらに小さくなります。

誤って算出される理由は、1,820mm x 1,820mm が厳密には 3.3m2 ではないことに起因します。単純にかけると 3.3124m2。ですから、P 掛け率・係数は、1 ÷ 3.3124 = 0.30189・・・。これより大きい数字を入れたため、割増で算出したことになります。正確な数量を出すためには、小さめの数字(例えば 0.301)にすれば解決します。

逆に、材料のサイズと部屋のサイズが倍数の関係になっていれば問題になりませんが、そうでない場合は切断した残りが使いまわしできずに材料が足りなくなる場合があります。この場合は、上記とは逆に大きめの数字を入れれば解決します。仮に 5% の余裕を見るとすると、
0.30189・・・ x 1.05 = 0.31699・・・ => 0.317。

このほか、掛け率の調整をせずに、固定数量を加算する方法もあります。

このように、P 掛け率・係数の調整により、より現実に即した数量の算定ができます。

 

フローリング以外にもほとんどの資材・作業に対応!

フローリングは区画の床面積に掛け率・係数を乗じて数量を算出しましたが、ズカラカズでは、区画の床面積の他、様々な要素に対し計算ができます。

  • 指定部材と同じ長さーーーーーーー間仕切壁等
  • 指定部材と同じ幅
  • 指定部材と同じ高さ
  • 指定部材の周長ーーーーーーーーー巾木等
  • 指定部材の側面積ーーーーーーーー壁紙等
  • 指定部材と同じ上面積ーーーーーー天井等
  • 指定部材と同じ面積ーーーーーーーフローリング等
  • 指定部材と同じ体積ーーーーーーー換気設備等
  • 指定部材の長さ方向ピッチ指定
  • 指定部材の幅方向ピッチ指定
  • 指定部材の高さ方向ピッチ指定
  • 指定部材の面積ピッチ指定
  • 指定部材の体積方向ピッチ指定
  • 固定数量ーーーーーーーーーーーー書類作成経費等

ここでいう「指定部材」とは、マウスでクリックした「区画」などのことです。
また、「上面積」とは、小屋裏部屋などの斜めの天井では床面積よりも大きくなることに対応しています。

ところで、図面入力画面で入力(マウスでクリック)するのは平面だけ。高さはどうやって入れるのでしょうか?
居間などの「区画」については、「建築概要入力」で指定します。「1F階高」「2F階高」がそれです。外壁については、建築概要入力で入力した「基礎高さ」に加え、図面入力で平面を指定した後に指定する「基準点」と、その高さから算出します。

もう一つの疑問、区画の壁には窓や出入り口があるので、区画ごとの計算では数量が多めになってしまうのではないでしょうか?
ズカラカズでは、建具の幅、高さ、床面からの設置高さに応じて、壁の面積等を自動で調整しますので、過不足の無い、正確な数字が算出できます。

例えば、壁面に沿って床上に設置される「巾木」は、壁に設置される開口部の設置高さら床からであれば開口部の設置幅分の長さが減じられて計算されますが、開口部の設置高さが床よりも高い位置であれば減じられません。しかも、オペレーターはそういった増減を全く気にせず、ただ部材を配置するだけでそれらの計算が自動的に行われます。

 

計算がスピーディーかつ正確にできる秘密

上記方法により様々な部材の数量・経費が算出できますが、これらの部材を一つ一つ指定するのは大変手間がかかります。居間であれば、床下地を指定して、フローリング材を指定して、壁下地を、壁クロスを、天井下地を、・・・!

ズカラカズでは、区画ごとに仕様を決めてあらかじめ登録しておくことで、様々な部材や作業にかかる数量や経費をまとめて計算します。例えば「居間Aタイプ」では、床には何を使って、壁には何を使って、・・・と。こうすることで、居間Aタイプの場所をマウスでクリックするだけで居間Aタイプに関するすべての部材の数量・経費をまとめて算出することができます。

また、これらの設定は全て設定ファイルに保存し、異なる端末間でやり取りをすることが可能です。ですから、オペレーターの全員が仕様を熟知する必要がありません。詳しい方が設定した仕様を使って、ただ単に「ここはAタイプで」と指示するだけで、だれでも正確に数量・経費の算出が可能です。

 

間接経費の計算や現場に合わせた調整も可能!

上記方法により直接経費を算出した後、原価計算書等で数量等の微調整、間接経費の算出、端数調整等ができます。

また、Excel と同じ要領で、直接、表の項目や数字を変更、追加、削除できます。Excel と異なるのは、修正後に表の計算式や体裁を整える必要が無いこと。アプリケーションが自動的に修正しますので、ミスも無く、手間もかかりません。

 

結論

これらのことをまとめると、ズカラカズでは、

  1. 住宅建築で使用するほとんどの部材・施工費の数量・金額を算出することができる
  2. 算出方法は、部材や工法の特性に合わせてカスタマイズできる
  3. 算出には手間がかからない

ズカラカズは、システム化された効率的で正確な経費算出と、個別の顧客や現場に合わせて調整可能な柔軟性を兼ね備えた、他に類を見ない新発想の建築積算アプリケーションです。

 

ズカラカズについての詳細資料・お見積もりはこちらからご連絡ください。

 

次回からは、正規版を使って、実際の業務に即した使い方を細かく丁寧に解説します。

 

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